市販の鎮痛剤といえば、「ロキソニンSシリーズ」が有名ですよね。
主に頭痛や生理痛などでよく使われます。
いくつか種類があるけど、何が違うんだろう?
何個もあると、どう使い分けたらよいのか分からないですよね。
今回はそんなあなたに向けて、これらの違いと使い分けを解説していきます。
結論からいうと、添加物が異なります。有効成分はどれも同じであるため、基本的に大きな違いはありません。
記事の後半では各シリーズのおすすめの使い方も解説するので、状況に応じて使い分けたい場合も役に立つと思います。
ロキソニンSシリーズの違い
ロキソニンSシリーズは有効成分「ロキソプロフェン」を含む市販薬であり、以下の4つのラインナップが存在します。
- ロキソニンS
- ロキソニンSプラス
- ロキソニンSクイック
- ロキソニンSプレミアム
それぞれどんな特徴があるのか、成分を比較しながらチェックしていきましょう。
ロキソニンSの特徴
まず一番スタンダードなのは「ロキソニンS」です。
ロキソニンSは、他商品と比べて安価であるというメリットがあります。
商品名 | 1回あたりの価格 |
---|---|
ロキソニンS | 54円 |
ロキソニンSプラス | 58.2円 |
ロキソニンSクイック | 66.5円 |
ロキソニンSプレミアム | 98.3円 |
他のシリーズと比較してみても、1回あたりの価格が最も安く、コストが抑えられていることが分かりますね。
しかしロキソニンSは胃腸に負担がかかりやすく、稀に胃痛や胃もたれを引き起こす可能性があります。
胃腸が弱い人は注意しましょう。
ロキソニンSプラスの特徴
ロキソニンSによる胃痛や胃もたれを軽減したのが「ロキソニンSプラス」です。
これに含まれる「酸化マグネシウム」は、過剰に出た胃酸を中和することで、胃が荒れるのを防ぎます。
通常のロキソニンSで胃の不快感を感じたことがある方は、こちらを使ってみると良いかもしれません。
ただし、通常のものより価格が少し高めなので注意しましょう。
ロキソニンSクイックの特徴
「ロキソニンSクイック」はその名の通り、飲んでからすぐに効果が出ます。
これは通常の錠剤と異なり、口の中に入れてからすぐに溶けるように設計されているため、体内に吸収されるスピードが早いのです。
非常に溶けやすいことから水なしでも服用することができ、仕事中や移動中でも使いやすいというメリットもあります。
また、胃腸を守るメタケイ酸アルミン酸マグネシウムを含んでいるため、胃腸が荒れやすい人でも安心して使えるでしょう。
▼ロキソニンSクイックのメリット、デメリット
ロキソニンSプレミアムの特徴
「ロキソニンSプレミアム」は主成分であるロキソプロフェンの他に、アリルイソプロピルアセチル尿素という鎮痛作用のある成分がミックスされているのが特徴です。
またこれらの鎮痛作用を高めるはたらきをもつ無水カフェインも添加されており、強い痛みにも効果が期待できます。
ただしアリルイソプロピルアセチル尿素は眠気を催すことがあるため、使用後は車の運転は控えるようにしましょう。
4つのシリーズで最も価格が高いので、コストが気になる場合は状況に応じて他のものと使い分けるのがおすすめです。
▼ロキソニンSプレミアムのメリット、デメリット
含まれる成分の違いまとめ
ロキソニンS | ロキソニンSプラス | ロキソニンSクイック | ロキソニンSプレミアム | |
---|---|---|---|---|
ロキソプロフェン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
酸化マグネシウム | ✕ | 〇 | ✕ | ✕ |
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム | ✕ | ✕ | 〇 | 〇 |
アリルイソプロピルアセチル尿素 | ✕ | ✕ | ✕ | 〇 |
無水カフェイン | ✕ | ✕ | ✕ | 〇 |
〇=含む ✕=含まない
どれも痛みを抑える主成分がロキソプロフェンである点は同じです。
それぞれの添加物がどんな作用を持っているのかを知っておくと、商品ごとの特徴がつかみやすいでしょう。
ロキソニンSシリーズの使い分け
ロキソニンSシリーズは4種類もあり、それぞれ特徴や値段が異なっているので、ニーズに合わせて使い分けるのがおすすめです。
ここからは、それぞれどの商品が良いのかをパターン別に解説していきます。
なるべくコストを抑えたい場合は「ロキソニンS」
普通のロキソニンSってこれといった特徴もないし、あえてこれを選ぶ必要はないんじゃないの?
確かに他の商品と比べるとメリットは少ないかもしれません。
ですが、本剤はそのシンプルさがゆえに安いという大きなメリットがあります!
ロキソニンSの安さは他の商品と比べてみても一目瞭然です。
商品 | 一箱あたりの価格(税込) |
---|---|
ロキソニンS | 713円 |
ロキソニンSプラス | 768円 |
ロキソニンSクイック | 878円 |
ロキソニンSプレミアム | 1,298円 |
特に最も高いロキソニンSプレミアムと比べると500円以上も安く、非常に買いやすいと思います。
「普段痛み止めを使うことはあまりないけど、もしもの時のために一箱予備として持っておきたい。」
そんな時は一番安い本剤を選択するのがおすすめです。
使用後の胃痛、胃もたれが気になる場合は「ロキソニンSプラス」
胃腸が弱めの方にとっては、服用後に何かトラブルが起きないか心配になりますよね。
そんな時は迷わずにロキソニンSプラスを選択しましょう!
これに添加されている酸化マグネシウムは医療機関でも使われている薬で、胃酸による胃腸の荒れを抑えてくれます。
値段も通常のロキソニンSとほとんど変わらないため、迷ったらこちらを選択するのもありです。
1錠あたりの価格
- ロキソニンS → 約54円
- ロキソニンSプラス → 約58円
こちらの記事では、ロキソニンによる胃痛のセルフケア方法を紹介しています。
突然の痛みにすぐ対応したい場合は「ロキソニンSクイック」
仕事中や電車の中で突然の頭痛に襲われた経験はありませんか?
うっ、頭痛い…
水も持っていないし薬が飲めない。どうしよう…
すぐに動けない状況で症状が出たら最悪ですよね。
そんな時はロキソニンSクイックを使うのがベストです!
本剤は水なしで溶けてすぐに効くため、痛みを感じたら口に入れるだけで簡単に飲めちゃいます。
価格は通常のものより少し高いですが、もしもの時のために一箱買っておいても損はないでしょう。
1錠あたりの値段
- ロキソニンS → 約54円
- ロキソニンSクイック → 約67円
ひどい痛みを抑えたい場合は「ロキソニンSプレミアム」
痛みがひどい場合はロキソニンSプレミアムを使いましょう。
こちらは主成分であるロキソプロフェン以外にも複数の鎮痛成分を含み、相乗作用により高い鎮痛効果が期待できます。
通常のロキソニンSでは症状が改善しない場合に、試してみるといいかもしれません。
ただし記事の前半でもお伝えしたように、服用後に眠くなることがあるため注意しましょう。
風邪をひいて強い頭痛がある場合などに服用し、そのまま就寝するという使い方がおすすめです。
まとめ
ロキソニンSシリーズは適切に使い分けることによって、より快適に痛みの症状を抑えることができます。
- なるべくコストを抑えたい場合
→ ロキソニンS - 使用後の胃痛、胃もたれが気になる場合
→ ロキソニンSプラス - 突然の痛みにすぐ対応したい場合
→ ロキソニンSクイック - ひどい痛みを抑えたい場合
→ ロキソニンSプレミアム
例えば自宅にはロキソニンSプラスを常備し、普段持ち歩く鞄の中にはロキソニンSクイックを入れておくといった使い方でもいいですね。
ただし「激しい痛みが続く」「複数回使用しても症状が改善しない」といった場合は、市販薬で対応するのが難しい疾患かもしれません。
このような場合は検査や治療が必要なので、専門の医療機関を受診するようにしましょう。
日常で起こる頭痛や生理痛などとトラブルは、市販薬を使えば対処しやすいですが、ひどい場合は我慢せずにすぐ専門医に相談してくださいね。