4年次になって研究室に配属されたけど、思っていたより楽しくないし、正直やる気が出ない…
こんな悩みを感じていませんか?
薬学部では4年次になると研究室に配属されますが、思い描いていたものと違いやる気を失ってしまう人が一定数います。
ひどい場合は研究室にいるのが辛くなってしまうこともあるのです。
化学系の研究室に3年間所属していた僕が、経験をもとに研究室生活をラクにする方法を紹介します!
- 薬学部の研究室が辛い原因
- 薬学部の研究室が辛いときにすべき5つの対策
薬学部の研究室はどんなところ?
薬学部では4~6年次の3年間、研究室に所属します。
この期間のスケジュールはおおむね以下の通りです。
4年次 | 教授や先輩に教わりながら研究の仕方を学ぶ。 |
5年次 | 実務実習があるので、研究室には行かない。実習がない期間は卒業研究を進める。 |
6年次 | 国試対策と卒業研究を並行して行う。卒論発表が終われば研究から解放される。卒論発表のタイミングは大学によって異なる。 |
5年次から6年次の卒論発表までが、最も研究が忙しい時期です。
5年次は研究と実習を両立するため、結構忙しくなります。
この期間を乗り越えるのがなかなか大変です。
こちらの記事では、実習が大変で辛いときに行うべき対策を紹介しています。
また薬学部にはさまざまな種類の研究室があります。
特徴 | |
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生物系 | ・細胞やマウスに薬物を投与し、その後の変化を見る。 ・生き物の世話をするので、土日もえさやりなどのために研究室に行くことも。 |
物理系 | ・薬がさまざまな条件下でどのような動態を示すのかを研究する。 ・比較的拘束時間が短いところが多い。 |
化学系 | ・有機化合物を合成したり、自然物から成分を抽出して分析したりする。 ・実験に時間がかかるため場合によっては終電まで帰れないことも。 |
臨床系 | ・研究室外に出て、実際の臨床現場などで活動することが多い。 ・将来病院で働きたい人にはおすすめ。 |
それぞれ特徴が異なるので、自分に合うところを選びましょう。
僕の大学では生物系と化学系の研究室は忙しいところが多かったです。
ただしこれはあくまで傾向で、大学によって違う場合もあるので気をつけてください。
一番確実なのは、先輩からどこがブラック研究室かを事前に聞いておくことです。
薬学部の研究室が辛い原因
薬学部の研究室が辛いのは、必ず原因があります。
僕の経験や周囲の人の話だと、次の3つが原因であることが多かったです。
- 人間関係が悪い
- 拘束時間が長い
- 好きな研究ができない
一つずつ説明していきます。
人間関係が悪い
やはり最も多いのが人間関係です。
研究室は狭い空間なので、同じメンバーと毎日顔を合わせます。
誰かと不仲になったり、教授に目をつけられたりすると居心地が悪くなってしまうのです。
- 研究を真面目にやらない学生が嫌われる
- 遅刻が多い学生が目をつけられる
- 忙しい研究室でみんなストレスがたまりギスギスする
といったケースは多くあります。
僕の友人にも研究室メンバーとの仲が悪くなってしまい、研究室に居づらいと言っている人がいました。
拘束時間が長い
拘束時間が長い研究室に入ると、辛いと感じる確率が高いです。
例えば次のような研究室は、拘束時間が長くなります。
- 教授が厳しく、遅くまで家に帰らせてくれない
- 時間のかかる研究をしており、定時で終われない
- 実験に使う生き物を飼育するため、土日も研究室に出勤させられる
上記に当てはまるところは、学生たちからブラック研究室といわれていることが多いです。
会社と同じように、研究室にもコアタイムが決まっています。
コアタイムとは「○時から△時までは研究室に居てください」と決められた時間帯です。
例えば
9時から17時まで
と決められていれば、その時間帯は研究室に居なければなりません。
しかしブラック研究室では、コアタイムが過ぎても帰れないことが日常茶飯事です。
「プライベートなんていらないからとにかく研究がしたい!」という人以外は、コアタイムが守られない研究室に入るのはおすすめしません。
好きな研究ができない
好きな研究ができないために、研究室が嫌だと感じる人もいます。
特に希望していた研究室に入れなかった人は、この傾向が強いです。
化学の研究がしたかったのに、生物系になってしまった…
薬学部では、学内順位の高い人から優先的に希望した研究室に入れます。
そのため成績によっては、自分の希望と全く異なるところに配属されてしまうのです。
「薬学部に入って、この研究がしたい!」と考えていた人には辛いですよね。
辛い研究室を楽に過ごすための5つのコツ
研究室に行きたくない…もう辞めたい(涙)
そんなときは、次の対策をしましょう。
- 他人は他人だと割りきる
- 研究時間をうまく調節する
- がんばりすぎない
- 教授の言いなりにならない
- 無駄な時間を有効活用する
一つずつ解説します。
他人は他人だと割りきる
まず大事なことが、他人は他人だと割りきることです。
常に他人に合わせて生きていると、だんだんと辛くなってしまいます。
例えばあなたの研究室にこんな人はいませんか?
あいつだけいつも早く帰ってる。研究をサボってるんだ、気に入らないな。
○○くんって研究室の飲み会に全然来ないよね。みんな参加しているのに。
同じ研究室のメンバーと上手くやっていくのは大事なことです。
しかし、自分の精神を消耗してまで周囲に合わせる必要はありません。
- 今日やることは終わったけど、周囲の人がまだ残っているので、仕方なく自分も研究室に残る。
- 参加したくない飲み会に、嫌々出席する。
上記のようなことをしている場合は、すぐにやめましょう。
周囲の反応を気にしすぎて我慢すると、大きなストレスを感じてしまいます。
自分は自分、他人は他人です。
ルールの範囲内で自分の好きなように行動しているのに、それに対して文句や陰口を言う人は相手にしなくてよいです。
他人は他人だと割りきり、心地よく研究室ライフを送りましょう。
研究時間をうまく調節する
研究時間をうまく調節するのも、研究室生活を楽にするために大事なことです。
化学系の研究室では、反応が終わるまでの待ち時間があります。
反応待ちの時間は長いと2時間くらいかかることもあるため、これが重なると帰宅が終電間際になってしまうこともあるのです。
「実験の反応が終わるのを待っていたら夜11時…」なんてことを避けるためにも、以下のことを徹底しましょう。
- コアタイムの終わりが近づいてきたら、時間のかかる実験はストップする
- どうしてもキリがつかない場合は、次の日の朝にやる
上記を徹底すれば、コアタイムが過ぎても帰れないことはなくなるはずです。
定時で帰る人はみな、実験の順番を工夫していました。
がんばりすぎない
研究室を楽に過ごしたいならば、がんばりすぎないことです。
ふぅ、やっと大変な作業が終わったぞ。
あ、じゃあ次これやってね。
研究室は会社と違って「ここまでやればOK」というノルマがなく、常に全力でいると延々と仕事をふられます。
そのためほどよく手を抜かないと、終わりなき無賃労働に搾取されてしまうのです。
これを防ぐためにも、がんばりすぎず自分のペースを保ちましょう。
自分が行う研究の終着点を決め、それ以外のことはやらないと決めてしまうのがおすすめです。
僕は初めに「卒論発表までにここまで仕上げる」と決めて、計画を立てました。
その結果、メンタルがやられることもなく余裕をもって研究を行えました。
教授の言いなりにならない
研究室生活を楽にするには、教授の言いなりにならないことも大事です。
- 毎日終電まで残って研究しろ!
- どんなことがあっても研究室を休むのはダメだ!
上記のような理不尽なことを言ってくる教授もいるため、なんでもかんでも言うことを聞くのはやめましょう。
教授は学生に単位を与える立場なので偉いと思われがちですが、理不尽なパワハラには屈さないことも必要です。
常に「教授の言っていることは正しいのか?」を考え、間違っている場合にはしっかりと断りましょう。
どうしても悩んだら、大学の学生課に相談するのもおすすめです。
無駄な時間を有効活用する
最後に重要なのが無駄な時間を有効活用することです。
実験の反応の待ち時間など、研究室では空き時間がよく発生します。
「なんか無駄な時間を過ごしているなー」と感じると、モチベーションが下がってしまいます。
特に好きな研究ができていない人は、この傾向が強いでしょう。
そこでおすすめなのが読書です。
読書はお金がほとんどかからないうえに、将来役に立つ知識をつけられます。
最近は電子書籍があるので、紙の本でかばんが重くなる心配もありません。
僕はやることがない時間は、休憩がてらスマホで読書をしていました。
まとめ:周囲の目を気にしすぎず、余裕をもって研究室ライフを送ろう!
薬学部の研究室が辛いという人は一定数います。
なぜ楽しいはずの研究室を辛く感じてしまうのでしょうか?
その理由は以下の3つです。
- 人間関係が悪い
- 拘束時間が長い
- 好きな研究ができない
これらを改善するには、以下の方法をおすすめします。
- 他人は他人だと割りきる
- 研究時間をうまく調節する
- がんばりすぎない
- 教授の言いなりにならない
- 無駄な時間を有効活用する
少し意識を変えたり、行動したりするだけで楽になります。
まずは紹介した対策のうち、自分のできそうなものから取り組んでみてください。
どうしても改善しない場合は、友達に話を聞いてもらったり、大学の学生課に相談してみるのもおすすめです!
困ったときは誰かに相談してみてくださいね。